もうり農園

2012年8月の野菜便り



【2012.8.4】

暑い日が続きます。それにしても雨が降りません。皆さんの付近はどうでしょうか?少なくとももうり農園のある佐倉市南部ではたぶん梅雨明けから1回降ったきりです。来週は少し降るようですが、あまり期待しすぎると降らなかった時の落胆が激しいのでそこそこの期待にしておきます。
外で栽培する(露地栽培)野菜では通常、あまり人為的に水をあげたりすることはありません。苗を定植した時に、活着を促すために苗の周りに水をかけたりする程度です。基本的には雨頼りです。少し掘れば土壌には水分がありますので植物自身で根を伸ばして水を吸い上げて生長していきます。ただあまりに雨が降らないと、生長や実付きに影響するので仕方なく水やりをします。でもさすがにジョウロではありません。左の写真の黄色いタンク(300L)とエンジンポンプの先に長いビニールチューブを使います。ビニールチューブには細かい穴が開いていて、野菜の周りに這わせてポンプをスタートさせるとチューブの穴から霧のように水が1〜2m位の高さで噴き出て植物と地面を潤わせます。暑い日は噴き出た水の間を歩きたくなるくらい気持ちがいいです。

【2012.8.11】

立秋が過ぎました。暦の上ではもう秋です。もちろん日中に秋を感じることはまだありませんが、夕方過ぎに畑にいるとコオロギや虫の鳴き声が聞こえてきてふと秋の気配を感じます。
秋野菜の栽培も本格的にスタートしています。7月初旬に育苗箱に播いた白菜やキャベツが畑にデビューし始めました。左の写真は先日畑にデビューした白菜の苗です。順調にいけば9月下旬から収穫が始まります。定植作業は日差しが弱くなる夕方から行います。まだまだこの時期は、虫が畑にたくさんいるので目の細かいネットで虫が苗につかないようにします。また、まだ根づいていない幼い苗には夏の日差しは強すぎるので、黒いネットをもう一枚重ねて日陰を作ってあげます。おまけに水もあげたりと至れりつくせりで、まさに過保護状態です

【2012.8.18】

8月になってようやく定期的に雨が降るようになりました。土砂降りなので若い苗や発芽したてニンジンなどにはちょっと厳しい降り方ですが、カラカラよりはましなのではと思います。
秋野菜の栽培がスタートした合間を縫って、やっと小麦の脱穀に手を付けることができました。大きな面積で栽培する農家さんは収穫から脱穀〜選別までを機械で行います。もうり農園ではそこまでの面積を栽培していないので、ほぼ人力でやっています。
写真は脱穀の光景です。足踏みで上部のドラム部分が回転しドラム部分についている櫛歯で穂先の麦をしごき取っているところです。半日もやると足がパンパンになります。食べる部分の他にもみ殻の部分もいっしょにしごき取ってしまうので、このあとに手動の機械で麦ともみ殻を選り分けて、やっと製麺所に送る麦が仕上がるのです。

【2012.8.25】

5月の終わりに定植したかぼちゃの苗たちは、今では育ちに育って畑を一面覆い尽くすようになりました。
…どこにかぼちゃがいるか全く判りません。葉っぱの海の中からようやく採り頃の一個を見つけ出しました。「東京かぼちゃ」と呼ばれる品種で、研修先が代々続けてきた自家採種の種を分けてもらったものです。ちょっと小ぶりですが、まずは煮物にして味見してみました。ホクホクというよりはどちらかというとネットリ系という感じでとてもおいしかったです。もう少ししたら一斉に収穫して9月中旬あたりから皆さんにお届けできると思います。この他にも「バターナッツ」と呼ばれるスープにぴったりのかぼちゃや、ひょろ長い形のユニークなかぼちゃなど様々なかぼちゃをお届けする予定です。
夏野菜と言えばトマトやなすなどの果菜類が思い浮かぶように葉物は旬の時期ではありません。やはり秋から冬、春が葉物の旬です。もうり農園でも秋に向けて小松菜やほうれんそう、ルッコラなどの種を播き始めました。季節の動きと共にお届けする野菜も少しづつ変わっていきます。
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